久手堅世哉 文明の骨

 人々の営みの証である集落の暮らしとその風景。沖縄県辺野古において、普天間基地の移設に伴う地域開発により、その価値ある地域資源が次々と消失する危機にある集落が存在する。基地の移設前、移設後、返還後と、時系列に沿って少しずつこぼれ落ちてしまうものごとを建築によって拾い上げ、維持・再生させる。

 記憶を宿し集落に散らばった骨としての小さな建築たちは、衰退する集落の環境を整え、次に活かせる価値を紡ぎだす。